ドラフト/シールド用コンテンツの一覧
本カードセットの点数表をはじめとした、リミテッド(ドラフト/シールド)用コンテンツの一覧です。現在閲覧中のページ以外に、もし興味ある記事がありましたらぜひチェックしてみてください!
2021.11.12:アーキタイプ緑白の特徴に「+1カウンターを参照する」を追加、他微修正。
2021.11.09:本ページを公開しました。
「イニストラード:真紅の契り」への招待
豪華絢爛な吸血鬼の結婚式が舞台である「イニストラード:真紅の契り 」に招待されました!前回の「イニストラード:真夜中の狩り」に続いて、今回もイニストラード次元となります。…ちなみに誰と誰が結婚するんでしょうか?
「イニストラード:真紅の契り」のカードセットでは、結婚式を挙げる吸血鬼がテーマになります。他にも、ゾンビ、(収穫祭に失敗した)人間たちと、(狼)男、スピリットも引き続き登場します。イニストラードの次元では、昼と夜の概念が強く描かれており、夜になると異常なまでに危険な次元です。今回は前回よりは狼男が少ないため、夜になる機会が少しは減るかもしれませんが…。この記事では、ドラフトとシールド(リミテッド)の観点で、「イニストラード:真紅の契り」のメカニズムなどを紹介していきます!MTGアリーナのドラフト、シールドはもちろん、リアルのプレリリース前にもぜひご覧ください。
「イニストラード:真夜中の狩り」 と、「イニストラード:真紅の契り 」は2018年まで存在していたエキスパンションのブロックの概念と似ていますが、 今のところ特に名前はついてないみたいですね…。(ブロックとは、2個以上のカードセットから構成されるエキスパンションのこと)
新しいメカニズム
「イニストラード:真紅の契り」では、次の2つの新しいメカニズムと、血・トークンが登場します!それぞれのメカニズムと、血・トークンについて解説していきます。
- 「訓練」:他の、よりパワーの高いクリーチャーと一緒に攻撃すると、+1カウンターを得る!
- 「切除」:切除コストで唱えることで、カードの効果が強くなる!
- 「血・トークン」:血・トークンを利用するカードが多く登場!
訓練
「訓練」は、他の、よりパワーの高いクリーチャーと一緒に攻撃すると、+1カウンターを得る、という非常に攻撃的なメカニズムです。前回の「集会」メカニズムに代わる人間用のメカニズムであり、白と緑の人間のみが持つ能力です。「訓練」持ちのクリーチャー自体のパワーは全体的に低いため、相手の場にクリーチャーが並ぶような中盤以降は、「訓練」持ちのクリーチャーの攻撃が難しいことが想定されます。一方で、相手としては訓練持ちクリーチャーを早めに打ち取りたいため、ブロックせざるを得ないとも言えます。そのため、「訓練」はコンバットトリックのカードや、相手のブロッカーを除去できるカードと相性が良いと言えるでしょう。
「訓練」持ちのクリーチャーの相棒としては、当然「訓練」持ちクリーチャーよりもパワーの高いクリーチャーが必要です。「訓練」持ちのカードが多くなる場合には、パワーの高いクリーチャーを中心にデッキに採用すると良いでしょう。
注意として、攻撃クリーチャーの指定が終わり、「訓練」が誘発したならば、その後に攻撃クリーチャーのパワーが変化しても、+1カウンターは置かれます。例えば、誘発した後に、「訓練」持ちのクリーチャーのパワーが上がったり、他のクリーチャーのパワーが下がっても、「訓練」が誘発した後なら影響はありません。そのため、「訓練」の誘発に影響を与えたい場合は、攻撃クリーチャーの指定前までに終わらせておきましょう。
「訓練」は、昔ラヴニカのギルドで登場した「教導」に非常に似ている能力ですね。リミテッドでは、ギルドのキーワード能力の中で最も強力だった記憶です。今回の「訓練」はどうなるでしょうか…。
切除
「切除」は、簡単に言えば、切除コストで唱えることで、カードの効果が強くなるメカニズムです。キッカーと似た能力と言えるでしょう。全ての色のインスタントとソーサリーに存在する、とてもシンプルで分かりやすい能力です。レアの「切除」持ちカードは、切除コストが多色となる特徴があります。「切除」側の効果も使う可能性がある場合には、デッキに「切除」用の色の土地をタッチすることもあり得るでしょう。
注意として、カードを「切除」で唱えた場合でも、その呪文の色やマナ総量は、通常通りに唱えた場合と同じです。切除コストで支払う色マナが多色の場合でも、カードとしては単色の呪文です。
血・トークン
血・トークンは、1マナとカードを1枚捨てることで、カードを1枚ドローする、いわゆるルーター能力を持つトークンです。基本的には、黒と赤(吸血鬼)のテーマになります。この血・トークン自体はそこまで強力とは言えず、単体では中盤以降に引いた不要な土地やカードを捨て、ドローに変換する用途に利用されることが多いでしょう。
血・トークンの価値は、それを利用するカードによって大きく左右されます。血・トークンを普通に生け贄にするのではなく、使わずに戦場に残しておいて、血・トークンを利用できる強力なカードが手札来ることに備えておくのも一つの手と言えるでしょう。また血・トークンの効果は、「手札を捨てる」ことに誘発するカードともシナジーがあります。一部のカードは手札を捨てることに誘発するため、それを利用して継続的にアドバンテージを得ることができます。
黒赤のデッキであれば、自ずと血・トークンを利用するカードが多くなりますが、他の白・青・緑でも、シナジーできるカードは存在します。墓地で利用できるようなカードや、墓地を参照する系のカードとの相性は良く、カードを捨てることにより、むしろメリットを得る状況もあるでしょう。
前回のメカニズムの復習
イニストラードは、実質的に前回の「イニストラード:真夜中の狩り」から成る2セットのブロックと言えます。そのため今回の「イニストラード:真紅の契り」でも、前回登場したメカニズムが引き続き存在します!ただし、今回は人間用のメカニズムの「集会」は削除され、「訓練」に置き換わりました。ここでは、前回のメカニズムを復習しておきましょう。前回をやり込んだ方はスキップしても大丈夫です!
- 「変身する」:特定の条件を満たすと、裏面に変身する!
- 「日暮 & 夜明(ひぐれ & よあけ)」:時間が昼のときは表面、夜のときは裏面になる!
- 「降霊(こうれい)」:墓地にいるとき、降霊コストで裏面を唱えられる!
まず、今回のカードセットでは「日暮&夜明」以外の「変身する」能力を持つカードが非常に多くなっています。また、「降霊」の裏面がクリーチャーではなく、オーラ呪文に変更となっていますので覚えておきましょう!
変身する
「変身」の能力自体はシンプルなので理解はしやすいかと思います。一方、リアルでプレイするとき意外と「変身させるのを忘れがち」です。MTGアリーナでは勝手に変身するので気になりませんが、リアルでプレイする場合にはカードごとの変身する条件をしっかり確認しておきましょう。
注意として、昼と夜により表面と裏面が変わるのは、「日暮&夜明」持ちのカードのみです。これらの通常の変身と、「日暮&夜明」による変身を、混在しないようにしましょう。変身する条件はカードごとに異なるので、よく確認して、プレイ中に変身を忘れることのないようにしましょう!
日暮 & 夜明(ひぐれ & よあけ)
「日暮 & 夜明」は、非常にイニストラードらしいメカニズムです。上記で説明した「変身」というキーワード能力がありますが、それの一種です。狼男の色である赤と緑のメカニズムです。前回は赤と緑以外にも「日暮 & 夜明」持ちのクリーチャーが存在しましたが、今回は赤緑限定となります。
まず、「昼」と「夜」の状態が存在します。これはフィールド全体に及ぶ時間の概念で、自分と相手共通です。戦場にある全てのカードは、「昼」なら日暮の表面に、「夜」なら夜明の裏面になります。つまり、日暮と夜明持ちのカードの表裏は、全て同じ面になります。以上です。シンプルですね!
ところが、実際にプレイすると意外と「これどうだっけ?」と思う点が出てきます!前回の「 イニストラード:真夜中の狩り」をプレイしていない方や、詳細を確認したい方は、前回の解説をご確認頂ければと思います!
降霊(こうれい)
「降霊」は、墓地に存在するとき、降霊コストを支払い裏面で唱えることができる能力です。また前回とは異なり、裏面がクリーチャーではなく、オーラ呪文に変更となっていますので覚えておきましょう!「降霊」は、白と青の能力であり、今回はスピリットとエンチャントのメカニズムとなります。前回は表が人間、裏がスピリットクリーチャーでした。カード1枚で、実質カード2枚分の効果を得ることができるため、リミテッドにおいては強力な能力となります。ただしその分少しだけですが、表面と裏面のマナレシオ、効果は低めに設定されています。
「降霊」の能力の活用方法として、「カードを捨てて墓地に送る」ことや「デッキから降霊カードを墓地に落とす」ようなことも有効です。例えば、表面のクリーチャーではなく、裏面のエンチャントをすぐに使いたい場合もあるでしょう。その場合、表面のクリーチャーを唱え、死亡するのを待つのではなく、墓地に送ってしまいましょう。
「降霊」の裏面がオーラであるため、この環境ではオーラが多く利用されることが想定されます(当たり前ですが!)。その場合、除去カードや、バウンス系のカードの価値が相対的に高くなります。前回は「降霊」の裏面がクリーチャーだったため、「降霊」系のデッキが相手だと、除去カードの価値は相対的に落ちていました。
「イニストラード:真紅の契り」は、2色環境です!
「イニストラード:真紅の契り」は、「2色推奨」の環境と想定されます。前回の「真夜中の狩り」と同じようなマナ基盤です。コモン帯にタップイン2色土地ランドが存在せず、3色以上の場合にマナ基盤を安定させることが非常に困難です。一方で、緑には任意の色マナを出せるカードが使いやすいカードで登場しています。緑を含めたデッキであれば、他の色に比べれば3色目のタッチがしやすいと言えるでしょう。ドラフトは基本2色と想定されますが、緑を含めたドラフトのデッキや、シールドにおいても、3色のデッキ構築の可能性はある環境と言えます。
アーキタイプ早見表(2色の組み合わせごとの特徴)
「イニストラード:真紅の契り」における、各色のアーキタイプ早見表です!実際にそれぞれの特徴通りにプレイできるかは全く未知数ですが、各色には以下のようなキーワードや特徴があります。シナジーを意識する場合、特にドラフトでは意識したい部分ですね。
全てのアーキタイプにリミテッド的に強力なシナジーがあるとは限りません。例えばあるクリーチャータイプが揃っていても、そこまでシナジーがなく、デッキの強さに影響しない場合もあります。下記の特徴をそのまま採用するのではなく、カードプール内のクリーチャー間や、他のカードとのシナジーをよく検討してデッキを構築しましょう。重要な点は、「このデッキでどう勝てるか。(どのような相手に負けるか。)」を考えることです。「特徴がないデッキ = 弱いデッキ」ということにはなりません。場合によっては1色ずつの強みを生かし、未知のシナジーを生み出せるかもしれません。
色 | 俗称(ギルド) | 部族* | キーワード | 特徴 |
---|---|---|---|---|
白青 | アゾリウス | スピリット | 降霊、オーラ | エンチャント(主にオーラ)を活用する |
青黒 | ディミーア | ゾンビ | 濫用 | 濫用を活用する |
黒赤 | ラクドス | 吸血鬼 | 血・トークン | 血・トークンを活用する |
赤緑 | グルール | 狼、狼男 | 日暮&夜明 | 狼、狼男を参照する 夜に強い |
緑白 | セレズニア | 人間 | 訓練 | 人間を参照する +1カウンターを参照する |
白黒 | オルゾフ | – | ライフゲイン | ライフゲインを活用する |
青赤 | イゼット | – | 非生物スペル | クリーチャー以外のスペルを活用する |
黒緑 | ゴルガリ | – | タフネス参照 | タフネスを参照する |
赤白 | ボロス | – | アグロ | ひたすら攻撃する! |
緑青 | シミック | – | 切削(自分) | 墓地のカードを肥やし、参照する |
表の中には、知らないキーワード能力が含まれているかもしれません。それはおそらく「今回新しいキーワードではないが、昔のカードセットで出たキーワード能力」です。次のセクションでは、新しいキーワード以外も補足していますので、続きをご覧ください!
知っておきたいキーワード、特徴的な能力など
他にも、この環境では以下のような能力、昔からあるキーワード能力やメカニズムを知っておくと良いでしょう!簡単に記載していますので、ぜひ参考にしてください。
- 濫用(らんよう)
- 墓地対策
濫用(らんよう)
「濫用(らんよう)」とは、タルキール龍紀伝で登場したキーワード能力です。戦場に出たときに、任意のクリーチャーを生け贄にすることができ、生け贄にした場合には効果が誘発します。ゾンビのテーマであり、青と黒のクリーチャーカードに存在します。基本的には、弱いクリーチャー/トークンや、エンチャント除去されたクリーチャーを生け贄にすることで最大限に活用することができます。また、「濫用」持ちのクリーチャー自身を生け贄にすることも可能であり、その場合、ソーサリーのように扱える、と言えます(瞬速があればインスタント)。ですが、ソーサリーカードとしては効果は控えめに設計されている場合がほとんどのため、自身以外のクリーチャーを生け贄にするプランが最適です。
カードの中には、明らかに濫用で生け贄にしてくれと言わんばかりのカードが含まれています。「濫用」持ちのカードが多い場合には、これらのカードとのシナジーは計り知れません。また、シンプルに「降霊」持ちクリーチャーを生け贄にするのも良いでしょう。
[不死なる悪意]のような、死亡時に誘発するようなカードとも相性は良いです。「濫用」持ちのクリーチャーの「濫用」誘発にスタックして「濫用」持ちクリーチャーに唱え、自身を生け贄にすることで「濫用」能力を2回使えます。…がちょっとトリッキーですね。
今回は「腐乱ゾンビ」が登場しませんので、気軽に生け贄にできるクリーチャートークンはあまりいないんですよね…。
墓地対策
今回の環境でも、前回と同様に「降霊」を始めとした墓地で利用できるカードや、墓地のカードを参照するカードが多く存在します。前回の環境では「降霊」に加えて「フラッシュバック」も存在し、分かりやすい墓地利用環境でしたが、今回も墓地は多くのカードで活用されます。
しかしながら、アンコモン以下で、墓地のカードを追放できるカードの収録が少ないです。[名誉ある家宝]は、相手次第では非常に重要となるカードになるでしょう。なお前回は、コモンクリーチャーに墓地追放のETB(CIP)能力持ちが多かったですが、今回は1枚しか存在しません。
墓地のカードを追放する手段が少ない一方で、墓地に落ちる前に追放させるカードはコモン帯にも多く存在します。絶対に墓地に落としたくないカードがあれば、戦場から直接追放させる必要させることも有効です。
墓地のカードを追放できるカードを採用することで、相手の墓地利用を妨害でき、長期戦に強くなる、と言えます。速攻寄りのデッキでは不要な可能性もありますが、自分のデッキが中長期戦となる可能性がある場合には、墓地対策のカードを採用しておくと勝てる相手が広がるでしょう。
点数表で、カード1枚1枚についてもっと知ろう!
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