ドラフト/シールド用コンテンツの一覧
本カードセットの点数表をはじめとした、リミテッド(ドラフト/シールド)用コンテンツの一覧です。現在閲覧中のページ以外に、もし興味ある記事がありましたらぜひチェックしてみてください!
2025.04.06:初版をリリースしました!
はじめに

本記事ではリミテッド(ドラフト、シールド)に向けた、「タルキール:龍嵐録」の新しいメカニズムや、再録メカニズム、アーキタイプや、環境の特徴などについて紹介していきます!主に、初回プレイ前にご覧いただくことを目的としています。ぜひ、リアルでのプレリリースや、MTGアリーナでのプレイ前にご一読ください!

ストーリーについて興味のある方は公式サイトのストーリー紹介にてご確認下さい!
プレイ・ブースターのカード構成

リミテッドにおいては、数あるパックの中でも「プレイ・ブースター(※)」を利用します!シールドでは6パック、ドラフトでは3パックを利用します。なお発売初期のイベントであるプレリリースでは、シールド形式が採用されています。
※ 以前利用していた「ドラフト・ブースター」は、2024年2月ごろに廃止されました。
まずは、シールドにおける「プレイ・ブースター」の特徴を記載します。
- シールドにおいて、6パックの合計レア総数が多くなりやすい傾向がある(多いと10枚以上)。
- シールドではデッキの安定性で2色とすることが多いが、レアの採用枚数を増やすための3色以上(3色目はタッチ程度)デッキとする価値が以前より高くなった。
- 特に、多色化に貢献しやすい緑込みの3色は、デッキの安定性の面からも比較的有効。
- 逆にその傾向からか、コモン帯(主にアーティファクト)や、緑色のカードに、好きな色のマナを出せるカードが減りつつある気がする。(無色マナや、緑マナを生成する傾向になっている?)
- シールドではデッキの安定性で2色とすることが多いが、レアの採用枚数を増やすための3色以上(3色目はタッチ程度)デッキとする価値が以前より高くなった。
なお、ドラフトの「プレイ・ブースター」については、上記のシールドの傾向は引き継ぎますが、レアの総枚数は非常に多くはならず、3色デッキの実現も限定的です。
次に、一般的な「プレイ・ブースター」の封入割合や枚数などについては、カードセットによらず概ね以下となります。ただしカードセットによって、コモンや土地の枚数が±1枚調整される場合が多いです。

- コモン:6~9枚
- アンコモン:3~5枚
- レア/神話:1~4枚
- 土地カード:1枚(基本土地に限らず二色土地などの可能性有り)
最後に、公式情報をもとに、本セット「タルキール:龍嵐録」におけるプレイ・ブースターの封入割合や内容について整理しました。ぜひ、プレイ前の参考にしてください!

大枠 | 枚数 | 種類 | レアリティ | 確率 |
---|---|---|---|---|
コモン枠 (81種類) | 6枚 | 通常版 | コモン | 100% |
1枚 | 通常版 | コモン | 98.5% | |
スペシャルゲスト | 神話 | 1.5% | ||
アンコモン枠 (100種類) | 3枚 | 通常版 | アンコモン | 100% |
レア枠 | 1枚 | 通常版 | レア | 75% |
神話 | 12.5% | |||
通常版以外 | レア | 10.7% | ||
神話 | 2.8% | |||
ランダム枠 | 1枚 | 通常版 | コモン | 12.5% |
アンコモン | 58.3% | |||
レア/神話 | 18.2% | |||
通常版以外 | レア/神話 | 2.6% | ||
フォイル枠 | 1枚 | 通常版 | コモン | 56.5% |
アンコモン | 32% | |||
レア | 6.4% | |||
神話 | 1.1% | |||
通常版以外 | コモン | 1.6% | ||
アンコモン | 1.4% | |||
レア | 0.8% | |||
神話 | 0.1% | |||
土地枠 | 1枚 | 2色土地 | 87.4% | |
基本土地 | 2.4% | |||
基本土地(フルアート) | 4.4% | |||
その他 | 1枚 | トークン or アート・カード | ||
計 15枚 | 確率が100%でない場合がありますが、公式情報の通りのためご了承ください。 |

コモンとアンコモンを比較すると当然コモンの封入枚数の方が多いです。しかし一方で、1セットに含まれる種類数はアンコモンの方が多いことはご存知ですか?
最近のセットでは、コモンが約80枚、アンコモンが約100枚程度であることが多く、1パックあたりの封入枚数の少ないアンコモンの方が、カードの総種類数としては多いのです。
…深い理由は分かりません!
本セットにおけるメカニズム、キーワードの紹介

「タルキール:龍嵐録」における、新しいメカニズムや、注目のキーワード、能力などを簡単に説明します!それぞれのメカニズムの予習しておきましょう!最後には、既知のキーワードについても頻出するものを紹介します!なお、以後ではメカニズムを「キーワード」と呼んだりしていますが、これはメカニズムと同じ意味で捉えて下さい。
- 「闘魂」New:闘魂Nは、N個の+1/+1カウンターを置くか、N/Nトークン生成を行う!
- 「疾風」New:各ターン2つ目の呪文を唱えた時に誘発!
- 「相続」New:墓地から追放・起動し、クリーチャーにカウンターを置く!
- 「応召(おうしょう)」New:攻撃時、ターン限定の1/1トークンX体を攻撃状態で生成!
- 「調和」New:墓地から代替コストで唱えられ、さらに自軍タップでコスト軽減ができる!
- 「前兆」New:解決後にライブラリーへ戻る
- 「後見」New:ドラゴンを見せるかコントロールしていると追加効果を得る!
闘魂
闘魂は、堅実で盤面を支える使いやすいメカニズムです!
- 闘魂Nを持つクリーチャーが「闘魂を行う」際、「そのクリーチャーに+1/+1カウンターをN個置く」か「白のN/Nスピリット・クリーチャー・トークンを1体生成する」かを選べます。
- 重要な注意点:スピリット・トークンは飛行を持ちません!
アブザン(白黒緑)のメカニズム「闘魂」のリミテッドでの強さを見ていきましょう!
このメカニズムの最大の強みは、その「柔軟性」です。
リミテッドでの強みは、柔軟性
- 盤面が更地に近い場合や横展開したい場合: トークン生成を選べば、頭数が増え、チャンプブロックや後続の展開に繋がります。除去されても本体が残る(あるいはその逆)ため、単体除去への耐性が上がります。
- すでに他に十分なクリーチャーがいる場合や、突破力が必要な場合: +1/+1カウンターを選べば、そのクリーチャーを強化し、盤面をより強固にしたり、フィニッシャー級のサイズに育てたりできます。
このように、状況に応じて最適な選択ができるため、腐ることが非常に少ないのが特徴です。特にリミテッドでは、状況対応能力の高さは非常に価値がありますね!
カウンターかトークンか
どちらを選ぶかは常に状況判断が必要です。カウンターを乗せたクリーチャーが除去されると大きな損失になりますし、トークンは一部の全体除去やバウンスに弱く、単体ではサイズが小さいこともあります。トークンは飛行を持たない点も注意しましょう。
シナジー
+1/+1カウンターを参照するカードや、トークン生成・横並び戦略とは相性が良いです。カウンターを参照する効果や、トークン生成に関するカードがあると強力でしょう。
戦略
闘魂を持つカードは、その柔軟性から基本的にどのデッキでも採用しやすい優良カードと言えます。カウンター戦略かトークン戦略か、デッキの方向性に合わせて選択肢を考えながらプレイしましょう。
結論
闘魂は、リミテッドにおいて非常に堅実で強力なメカニズムです。状況に応じた選択肢を提供し、盤面を有利に進める助けとなるでしょう。見かけたら優先的に確保したいメカニズムの一つと言えますね!
疾風
疾風はハマれば爆発力アリ!構築力が試される?
- 疾風は、各ターン、あなたが2つ目の呪文を唱えたときに誘発する能力を指します。
- 効果はカードによって様々!(例:ドロー、タップ、+1/+1カウンターなど)
続いてはジェスカイ家(白青赤)の新能力語「疾風」です。トリッキーな動きも可能なこのメカニズム、リミテッドではどうでしょうか?
リミテッドでの強みは、テンポとカードアドバンテージ
「疾風」は、上手く誘発させられれば、1ターンに2つのアクションを起こしつつ、さらに追加のボーナスを得られます。これは大きなテンポ・アドバンテージやカード・アドバンテージに繋がる可能性があります。軽い呪文を連打するアグロ戦略や、インスタントタイミングで動けるコントロール戦略で特に輝きます。相手ターンにインスタントを2枚使って誘発、なんて動きも強力です。
誘発条件の達成
最大の課題は「各ターン2つ目の呪文を唱える」という条件をいかに安定して満たすか、です。リミテッドではマナカーブ通りに動くことが多く、毎ターン2つの呪文を唱えるのは簡単ではありません。 手札が枯渇しやすく、重い呪文ばかりだと誘発機会が減ります。軽い呪文(特に1~2マナ)、キャントリップ付きの呪文、ドローソース、そして後述する「調和」のような墓地から唱えられるメカニズムなどが重要になります。
シナジー
軽いインスタントやソーサリー、キャントリップ付きのカード、マナ・コストを軽減するカード、「調和」メカニズムなどが考えられます。クリーチャー呪文でも誘発するので、軽いクリーチャーを展開しつつコンバットトリック、なども有効です。
戦略
疾風を持つカードを活かすには、デッキ全体の構築が重要になります。軽い呪文やドローソースを意識的にピックする必要があります。単体で強力な疾風カードもありますが、多くの場合、デッキ全体でサポートして初めて真価を発揮するでしょう。 ジェスカイカラー(白青赤)を目指すなら、疾風の誘発を意識したピックを心がけましょう。逆に、重いカードばかりになりそうなデッキでは、疾風カードの優先度は下がります。
結論
疾風は、うまく機能すれば高いパフォーマンスを発揮するポテンシャルのあるメカニズムですが、誘発させるためのデッキ構築が求められます。軽い呪文やドローを確保できるかが鍵となり、プレイヤーの構築力が試されるメカニズムと言えるでしょう。
相続
相続で墓地にいっても価値を!リソース戦を制する鍵?
- 相続は、主に墓地にあるカードが持つ起動型能力の一つです。
- 自身を墓地から追放することをコストの一部とし、他のクリーチャーにカウンターを置くなどの効果を発揮します。(多くはソーサリー・タイミング限定です)
スゥルタイ(黒緑青)の新能力語「相続」は、墓地を活用する渋いメカニズムです。どのようにリミテッドでの継戦能力を高めてくれるのか、見ていきましょう。
リミテッドでの強みは、リソースによる継戦能力
相続はとてもシンプルで、墓地をリソースとして活用できる点が最大の強みです!
- アドバンテージ源: クリーチャーが除去されても、墓地から追加の効果を得られるため、カード1枚で2度美味しい、実質的なアドバンテージ源となります。
- 余剰マナの使い道: ゲーム後半、手札が少なくなりマナが余りがちな状況で、有効なマナの使い道を提供してくれます。
特に、消耗戦になりやすいシールド戦や、長期戦を見据えたドラフトデッキで輝く能力といえます。
使うタイミング
基本的にソーサリー・タイミング限定のため、コンバットトリックなどには使えないという制約は重要です。中盤以降に使いたい能力であるために、相手の墓地対策カードで対応されやすい点にも注意が必要です。
シナジー
必ずしも戦場から墓地に行く必要はありません。切削(ライブラリーから墓地にカードを置く)や、ルーティング(手札を捨ててドローする)など、墓地を肥やす手段と非常に相性が良いです。また、相続によりカウンターが置かれるため、カウンターを参照するカードともシナジーがあります。
戦略
相続を持つカードは、長期戦でのバリューが高いため、特に除去が多いようなコントロール寄りのデッキやミッドレンジで価値が高まります。スゥルタイカラー(黒緑青)をドラフトする際には、墓地を肥やす手段も合わせてピックできると、相続の価値を最大限に引き出せます。とはいえ、相続持ちのカードは、単体でも十分な活躍が期待できるため、極端にアグロなデッキでなければ採用しやすいでしょう。
結論
相続は、リミテッドにおけるリソース管理と継戦能力を高めてくれる優秀なメカニズムです。墓地を肥やす手段と組み合わせることで真価を発揮し、じっくりとしたゲーム展開で相手との差をつけることができるでしょう。
応召(おうしょう)
応召で一時的な横並び!アグロ戦術の切り込み隊長!
- 応召Xを持つクリーチャーが攻撃するたび、赤の1/1戦士・クリーチャー・トークンX体をタップ状態かつ攻撃している状態で生成します。
- ただし、これらのトークンは次の終了ステップの開始時に生け贄に捧げられます。(追放ではありません)
マルドゥ(白黒赤)の新キーワード能力「応召」は、攻撃時にトークンを生成するアグレッシブな能力です。リミテッドの戦場を駆け抜けられるでしょうか?
リミテッドでの強みは、瞬間的な打点と横展開
特にアグロデッキや、トークン・生け贄シナジーのあるデッキで強力なメカニズムです。
- 打点向上: 攻撃するだけで打点が一時的に増えるため、プレッシャーをかけやすく、ダメージレースを有利に進められます。
- 横展開: 一時的とはいえ頭数が増えるため、「攻撃クリーチャーの数」を参照する効果や、生け贄を要求する効果のコストに充てやすくなります。
- 奇襲性: 相手の計算を狂わせやすく、ブロック指定を難しくさせます。
トークンの儚さ
生成されるトークンは、そのターンの終了時にはいなくなってしまいます。そのため、防御には全く役に立ちません。また、1/1トークンは簡単にブロックされてしまうため、全体強化や除去、コンバットトリック等で道をこじ開ける工夫が必要になる場面もあります。
シナジー
全体強化(+X/+X修正など)、生け贄をコストにするカード(追加効果を得るなど)、攻撃クリーチャーの数を参照するカードと相性が良いです。攻撃時のコンバットトリックがあると相手も迂闊にブロックがしにくくなります。
戦略
応召は、アグレッシブな戦略を目指す場合に非常に有効なメカニズムです。マルドゥカラー(白黒赤)のアグロデッキや、トークンシナジーを狙うデッキでは、優先的にピックしたいカードが多くなるでしょう。全体強化や除去など、トークンを活かすためのサポートカードも合わせて集めたいところです。逆に、守備的なデッキでは価値が下がります。
結論
応召は、リミテッドでアグレッシブに攻めるための優れたメカニズムです。瞬間的な盤面制圧力と打点向上をもたらし、相手にプレッシャーを与え続けます。トークンが一時的である点を理解し、それを活かす構築とプレイングを心がけましょう!
調和
調和で墓地から再詠唱!効率的なマナコストとアドバンテージ!
- 墓地にあるカードを、マナ・コストの代わりに調和コストを支払うことで唱えられる能力です。
- さらに追加コストとして、自分がコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体をタップすることで、そのクリーチャーのパワー分だけ調和コスト(不特定マナ)を軽減できます。
- 調和コストで唱えた呪文は、解決されるか打ち消されるなどして墓地以外の領域に移動する場合、代わりに追放されます。
ティムール(青赤緑)の新キーワード能力「調和(Harmonize)」は、墓地の呪文を再利用できるメカニズムです。フラッシュバックに似ていますが、一味違うこの能力、リミテッドでの実力は?
リミテッドでの強みは、実質的なアドバンテージとマナ効率
特にアグロデッキや、トークン・生け贄シナジーのあるデッキで強力なメカニズムです。
- カードアドバンテージ: 墓地から呪文を唱えるため、実質的なカードアドバンテージを得られます。1枚のカードが2回使えるのはリミテッドでは非常に強力です。
- マナ効率: クリーチャーをタップすることでコストを軽減できるため、見た目よりも軽いコストで強力な呪文を再利用できる可能性があります。特に中盤以降、盤面にクリーチャーが並んでいる状況で有効です。
- 柔軟性: 手札に来た時に、普通に唱えずに墓地に捨て、後で墓地から調和で唱える、という柔軟な使い方も可能です。
コスト軽減の条件と追放
コスト軽減のためにはアンタップ状態のクリーチャーが必要であり、タップすること自体が、攻撃やブロックに参加できなくなるというテンポロスに繋がる可能性があります。またパワーの高いクリーチャーがいないと、軽減効果は薄くなります。また、一度調和で唱えると追放されてしまうため、無限に使いまわせるわけではありません。墓地対策にも弱いです。
シナジー
パワーの高いクリーチャーをコントロールしていると、コスト軽減の恩恵が大きくなります。「疾風」メカニズムとのシナジーもあり、墓地から軽いコストで2枚目の呪文を唱えやすくなるため、相性が良い可能性があります。墓地を肥やすカードとも、もちろんシナジーがあります。
戦略
調和を持つカードは、アドバンテージ源として価値が高いです。ティムールカラー(青赤緑)をやるなら、ある程度のパワーを持つクリーチャーも確保しておくと、調和コストを効率よく支払えます。調和コスト自体が重すぎないか、軽減なしでも唱える価値があるかは個々のカードによりますが、墓地活用手段としてデッキに数枚採用しておくと戦略の幅が広がります。
結論
調和は、リミテッドにおいて墓地からアドバンテージを生み出す強力なメカニズムです。クリーチャーによるコスト軽減をうまく活用できれば、マナ効率良く強力な効果を再利用できます。盤面と墓地の状況を見ながら、効果的なタイミングで活用しましょう。
前兆
変則的な分割カード?リミテッドでの評価は?
- 基本はドラゴン・クリーチャーであり、カードの左下に「前兆」というサブタイプを持つインスタントまたはソーサリーのミニカードが付属しています。
- クリーチャー、または前兆カードとして唱えることができます。
- クリーチャーとして唱える:通常通り、マナ・コストを支払い、クリーチャーとして戦場に出ます。
- 前兆として唱える:前兆側のマナ・コストを支払い、インスタントやソーサリーとして効果を発揮します。重要な点として、前兆呪文が解決された後、そのカードは追放されるのではなく、オーナーのライブラリーに加えて切り直されます。
『タルキール:龍嵐録』には「前兆」という新しいタイプのカードが登場します。これは「出来事」に似ていますが、少し違う挙動をします。むしろ分割カードに近いです。リミテッドでの使い勝手はどうでしょうか?
アドバンテージではない点には注意
「出来事(Adventure)」と違い、前兆面を唱えてもカードが手札や追放領域に残るわけではありません。ライブラリーに戻るだけなので、即座のカードアドバンテージには繋がりません。
シナジー
呪文を唱えることやインスタント/ソーサリーを参照するカード(例えば「疾風」)とは相性が良いでしょう。
戦略
前兆カードの評価は、個々のカードの前兆面とクリーチャー面の強さに大きく依存します。どちらか片方だけでもリミテッドで十分使えるレベルであれば、選択肢が増える分、評価は高くなります。両方が状況を選ぶ効果であれば、優先度は下がるでしょう。 ライブラリーに戻る効果を過信せず、あくまで「選択肢が多いカード」として評価するのが基本です。強力な前兆カードは色を問わずピック候補になりますが、デッキ全体のバランスを見て採用を決めましょう。
結論
前兆は、リミテッドにおいて柔軟な選択肢を提供するメカニズムです。即効性のあるアドバンテージではありませんが、状況対応能力を高め、後半の逆転の芽を残す可能性を秘めています。個々のカードパワーをしっかり見極めて評価することが重要です。
後見
ドラゴンパワー解放!条件達成はムズカシイのか…?
- 呪文の追加コストや、能力の効果条件として「ドラゴンを後見する」ことを要求されることがあります。
- 後見するには、「あなたがコントロールしているドラゴンを選ぶ」か、「あなたの手札からドラゴン・カードを1枚公開する」かのどちらかを行います。これを満たすことで、呪文が追加の効果を得たり、能力が誘発したりします。
最後に紹介するのは、ドラゴンを参照するキーワード処理「後見」です。ドラゴンがテーマの『タルキール:龍嵐録』らしいこの能力、リミテッドではいかに?
条件達成の難しさと不安定さ
最大の課題は「ドラゴンをコントロールしているか、手札に持っている」という条件を安定して満たせるか、です。リミテッドでドラゴンを複数枚ピックできるかは運に左右されます。ドラゴンがデッキに少ない場合や、引けていない状況では、後見能力は効果を発揮しないか、弱い効果しか得られません。つまり、カードの強さが状況によって大きく変動する不安定さを持ちます。とはいえ、ドラゴンの採用枚数が多い本セットでは、後見できる機会の方が多いような気はしますね!
アーキタイプ傾向予想

色/俗称(氏族) | キーワード(予想含む) | デッキ速度(予想) |
---|---|---|
白黒緑 / アブザン家 | 闘魂、カウンター | 中速 |
青赤白 / ジェスカイ道 | 疾風、呪文を多数唱える | 中速~高速 |
黒緑青 / スゥルタイ群 | 相続、墓地活用 | 低速 |
赤白黒 / マルドゥ族 | 応召、横並び、生贄 | 高速 |
緑青赤 / ティムール境 | 調和、墓地活用 | 中速 |
色/俗称(ギルド) | キーワード(予想含む) | デッキ速度(予想) |
---|---|---|
白青 / アゾリウス | 2色カードの収録なし (土地のみ存在する) | |
青黒 / ディミーア | ||
黒赤 / ラクドス | ||
赤緑 / グルール | ||
緑白 / セレズニア | ||
白黒 / オルゾフ | 生贄 | 中速 |
青赤 / イゼット | 2つの呪文 | 中速 |
黒緑 / ゴルガリ | カウンター | 低速~中速 |
赤白 / ボロス | トークン、横並び | 高速 |
緑青 / シミック | 墓地離れ | 低速~中速 |
「タルキール:龍嵐録」における、各色のアーキタイプ早見表…と言いたいところですが、ちょっと今回のセットはアーキタイプの説明が複雑です!なんとタルキール次元においては、”3色アーキタイプ”が基本となっています。
まずはメインのアーキタイプ(3色の組み合わせ)として次の5つのアーキタイプがあります。
- 白黒緑 / アブザン家
- 青赤白 / ジェスカイ道
- 黒緑青 / スゥルタイ群
- 赤白黒 / マルドゥ族
- 緑青赤 / ティムール境
次に、メインのアーキタイプにはそれぞれ2つのサブ・アーキタイプ(2色の組み合わせ)が紐づきます。今回のセットにおいては、このサブ・アーキタイプにも記載のようなテーマがあるようですね!例えば、白黒緑からなるアブザンならば、「白黒:生贄」と「黒緑:カウンター」の2つのテーマを持ちます。

3色環境ということもあり、今回、アンコモン以下の多色土地カードは合計16枚も数が収録されています。2色土地をピックする際には、自身のメイン・アーキタイプに合った色をピックするようにしましょう!
以降では、5種類のメイン・アーキタイプの当サイト傾向予想を記載します!ご参考ください。

公式のメイン・アーキタイプの、スゥルタイが「引継スゥルタイ」とあるので、「相続」ではなく「引継」が最初の名称案だったのかもしれませんね…。引き継ぎだと仕事感が…。
白黒緑 / アブザン家
アーキタイプ傾向予想 | 一般的な傾向・特徴 (全てのカードセット共通) |
---|---|
アブザン家(白黒緑)の核となるのは「闘魂」です。+1/+1カウンターで単体を強化するか、トークン生成で横に展開するかを選べるこの能力は、リミテッドにおける対応力を大きく高めます。これにより、アブザンは盤面の状況に応じて最適な選択を取りやすい、粘り強く柔軟なミッドレンジ戦略を得意とするでしょう。除去耐性も比較的高く、一度築いた盤面を維持しやすいのが強みです。弱点としては、爆発力に欠ける可能性があり、ゲームスピードが遅い相手の圧倒的なアドバンテージ戦略には苦戦するかもしれません。ドラフトでは、質の高い闘魂持ちクリーチャーに加え、カウンターやトークンシナジーを持つカード、そして除去をバランス良く集めたいところ。安定感があり、リミテッドでは常に有力なアーキタイプとなることが予想されます。 | セットによりアーキタイプの特徴が大きく異なる。 |
白の地上と、青の飛行の組み合わせが強い。 | |
軽コスト、インスタントの除去カードが少ない。システムクリーチャーの除去が苦手。 |
青赤白 / ジェスカイ道
アーキタイプ傾向予想 | 一般的な特徴 (全てのカードセット共通) |
---|---|
ジェスカイ道(青赤白)は「疾風」を活かしたテンポ戦略が主体となりそうです。各ターン2つ目の呪文で誘発するボーナスを積み重ね、盤面や手札で差をつける動きを目指します。軽いインスタントやキャントリップ付きの呪文、そして墓地から唱えられる「調和」を持つカード(特にティムール系の2色カード)は、疾風の誘発を助ける重要なパーツです。うまく回れば、相手を翻弄するトリッキーな動きで勝利できるでしょう。ただし、安定して2つの呪文を唱えるにはデッキ構築の工夫が必要で、手札が枯渇したり、重いカードばかり引いたりすると途端に失速する脆さも抱えています。軽い呪文やドローソースの確保が最優先。うまく構築できれば非常に強力ですが、やや上級者向けのアーキタイプかもしれません。 | コントロール寄りのアーキタイプが多く、長期戦に強いカードの収録が多くなる傾向がある。 |
青のドローと打ち消し、黒のクリーチャー除去でコントロール寄りの戦いが強み。 | |
クリーチャーのスタッツが悪く、特に地上クリーチャーが非常に弱い。 |
黒緑青 / スゥルタイ群
アーキタイプ傾向予想 | 一般的な特徴 (全てのカードセット共通) |
---|---|
スゥルタイ群(黒緑青)は「相続」による墓地活用を軸とした、粘り強いミッドレンジ~コントロール戦略を展開するでしょう。墓地に落ちたカードをリソースに変え、長期戦でじわじわとアドバンテージ差を広げていく戦い方が得意です。切削やルーティングで墓地を肥やす手段や、相続で置かれるカウンターを活用するカードとのシナジーも期待できます。ゲーム後半のマナの使い道としても優秀で、継戦能力は随一でしょう。課題は、序盤の展開力や、墓地対策カードへの耐性です。ドラフトでは、相続を持つ優秀なカードと共に、墓地を肥やす手段や、序盤を凌ぐための除去や壁役クリーチャーをバランスよくピックしたいところ。長期戦になればなるほど強さを発揮する、玄人好みのアーキタイプと予測されます。 | 生け贄や、アーティファクトを利用したアーキタイプとなる傾向がある。 |
赤と黒による幅広いクリーチャー除去カードが強力。 | |
赤と黒には飛行や到達持ちが少なく、相手の飛行クリーチャーの対応を除去に頼りがち。 |
赤白黒 / マルドゥ族
アーキタイプ傾向予想 | 一般的な特徴 (全てのカードセット共通) |
---|---|
マルドゥ族(赤白黒)は「応召」をエンジンとした、非常にアグレッシブな戦略を仕掛けてくるでしょう。攻撃するだけで一時的なトークンが増え、圧倒的な手数で相手のライフを削り切ることを目指します。軽いクリーチャーで序盤から攻勢をかけ、応召クリーチャーでさらにプレッシャーを強めるのが理想的な展開です。全体強化や除去で攻撃を通しやすくする工夫も重要になります。トークンは一時的なものなので、防御には向かず、攻勢が止まると脆い一面もあります。ドラフトでは、軽いクリーチャー、応召持ち、除去、そして全体強化や生け贄シナジーを持つカードを重点的に集めたいです。リミテッド環境の速度にもよりますが、明確な勝ち筋を持つ、アグロアーキタイプとして活躍が期待されます。 | パワーを参照するアーキタイプとなることが多い。マナクリーチャーや、格闘系の除去能力を持つクリーチャーが収録されることが多い。 |
地上クリーチャーが最も強く、特にシナジーがなくとも単体で一定の強さがある。 | |
緑に到達はいるが、飛行クリーチャーがほぼいない。 白や黒のような確定除去を持たず、タフネスが高い大型クリーチャーを除去しきれない。 |
緑青赤 / ティムール境
アーキタイプ傾向予想 | 一般的な特徴 (全てのカードセット共通) |
---|---|
ティムール境(緑青赤)は、「調和」による墓地からの呪文詠唱と、緑の得意な大型クリーチャー展開を組み合わせたミッドレンジ戦略が中心となりそうです。墓地から強力な呪文を再利用することでカードアドバンテージを獲得し、盤面には質の高いクリーチャーを並べて制圧を狙います。特に、パワーの高いクリーチャーは調和コストを大きく軽減できるため、ランプ戦略とも相性が良いでしょう。課題は、調和コストを支払うためにクリーチャーをタップすることによるテンポロスや、墓地に有効なカードが落ちるまでの準備期間です。ドラフトでは、パワフルなクリーチャー、優秀な調和持ち呪文、そしてマナ加速や序盤用の除去をバランス良くピックしたいです。安定して力を発揮しやすく、質の高いカードを集めればパワフルなデッキが組めるでしょう。 | +1/+1カウンターや、トークンを利用したアーキタイプが多いが、基本的にはセットにより特徴が大きく異なる。 |
白緑の地上の強さと、白の飛行の組み合わせでバランスの良いデッキが組みやすい。 | |
カードアドバンテージが得づらく、長期戦に弱い。 |
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