ドラフト/シールド用コンテンツの一覧
本カードセットの点数表をはじめとした、リミテッド(ドラフト/シールド)用コンテンツの一覧です。現在閲覧中のページ以外に、もし興味ある記事がありましたらぜひチェックしてみてください!
「D&D:フォーゴトン・レルム探訪」に慣れてきた方へ!
皆さん、「D&D:フォーゴトン・レルム探訪」のリミテッド(ドラフト/シールド)は楽しんでいますでしょうか!本セットはマジックにおける基本セットと呼ばれる、最もシンプルなセットの位置づけであり、複雑なカードやキーワード能力が少ない点が特徴です。そのため、初心者の方や、リミテッドにまだ不慣れの方には楽しみやすいセットと言えるでしょう。一方で、基本的にはカード間のシナジー等は多く用意されていないために、リミテッドに本格的取り組んでいたり、回数をかなりこなす方にとっては、逆にシンプルすぎるという感想となるかもしれない、そういったカードセットになっています。
本記事では、ある程度リミテッドの回数をこなした方向けに、フォーゴトン・レルム探訪の環境解説と、アーキタイプ評価について簡単にまとめています。
もしフォーゴトン・レルム探訪のリミテッドが初めての方は、次の「はじめに読みたい」を先に閲覧されることをオススメします!その後、また戻ってきて頂ければと思います。
環境三行解説
アーキタイプの評価の前に、まずは環境全体について簡単に紹介します。リミテッド(ドラフト/シールド)目線で、フォーゴトンレルム環境を三行で表せば次のように言えます!
赤黒強い
詳細は本記事で後述しますが、最も強いアーキタイプは赤黒であり、他の色に比べて圧倒的です。冗談抜きで、全てのデッキは「赤黒に対して強いかどうか。(勝てるか)」を考える必要があるでしょう。
装備品(アーティファクト)強い
装備品というメカニズム自体が、リミテッドにおいて強力な点はいつものことなのですが、フォーゴトンレルム環境の一部の装備品は、通常と比較してずば抜けて高い性能を持っています。アンコモン帯の装備品が特に顕著で、軽いボムカードと言えるカードも存在し、その装備品に対抗できないとそのまま負ける可能性もあります。そのため、デッキ構築の際は「装備品(アーティファクト)の破壊手段があるか。または、出されても勝ち筋があるか。」を考える必要があるでしょう。
レアボム多い
フォーゴトン・レルム探訪では、レアや神話カードにリミテッド(だけ)で非常に強力なカードが数多存在します。例えば、「返しのターンで除去できないと実質負け」となったり「除去しないと毎ターンアドを取られて負け」となるようなクリーチャーカードも存在します。アンコモンにもそういったカードは少なくありません。そのため、いつも以上に除去カードが重要であり、ピックの点数は高いと言えるでしょう。
一般的にリミテッドで強いアーキタイプ(色)とは
まず前提として知っておきたい点として、「リミテッド(ドラフト/シールド)における強いアーキタイプや、強い色で共通している点は、コモンカードだけでも十分勝てるデッキが作れる」ということです。このコモンカードの強さの基盤の上に、アンコモンや、レア、神話カードが合わさることによって、そのアーキタイプはさらに強くなります。
この前提を考えれば、「強くないアーキタイプ、色のデッキを構築する際には、十分な数の強力なレアやアンコモン帯のカードが必須である」とも言えるでしょう。悪い例として、神話やレア1枚だけに引っ張られて、あまり強くないアーキタイプのデッキを構築した場合、「レアを引けなかったので負け」という試合になることが少なくないでしょう。
一般的に、強いアーキタイプや、強い色には以下のような特徴があると言えます。
- 軽めで高速なアグロデッキ(クリーチャーで攻めるデッキ)が作れる
- コモンに、優秀なクリーチャー除去カードがある
- コモンのカード同士で、発生しやすい強力なシナジーやコンボがある
これらの特徴が強さに繋がるのは明白で、「除去カードで相手の強いカードに対処できる」、「相手の除去カードを、自分のコモンカードに使わせることができる」、「相手のレアカードが出る前に倒せる(出ても仕事させる余裕が与えない)」などのことを実現できるためです。
逆に、これらの特徴と反対の「デッキのレアリティは高いが、除去カードが少なく、全体的に重めのデッキ」のようなデッキを作ると、自分のレアカードの強さを十分に発揮できず、あまり良い結果にならないことが多いと思います。
補足情報:アーキタイプ(色の組み合わせ)は、基本的に以下の10通りになります。ただし、特定のカードセットでは、2色ではなく3色デッキ推奨のカードセットもあるため、その場合の組み合わせはさらに多くなります。
アーキタイプ評価、ランキング
フォーゴトン・レルム探訪は、カードセットの位置づけとして、シンプルなカードが多く、カード間のシナジーが少ない基本セットに当たると言われています。しかし基本セットではあるものの、特定のアーキタイプ(色の組み合わせ)には、強力なシナジーやコンボが存在し、それらが他のアーキタイプを圧倒しています。以下では、現状強いアーキタイプを、評価順に記載していきます!
黒赤:ラクドス
フォーゴトン・レルム探訪の圧倒的な王者は、黒赤のラクドスです。僅差で1位ではなく、他のアーキタイプを抜いた一強の存在と言えます。クリーチャー除去カードが最も多くなる組み合わせである黒赤は、リミテッドにおいて弱い色ではないもの、通常は「地上クリーチャーがパワー不足」「飛行クリーチャーがいない」「除去しているばかりで攻められない」「カードアドが取れない」など、弱点も目立つ組み合わせです。しかしながら、フォーゴトンレルム環境においては以下の理由で強さが目立ちます。
- 黒と赤のコモンカード同士のシナジーが強力
- 黒と赤の低マナクリーチャーが非常に優秀
- 赤のアーティファクト破壊カードが、環境的に強い
- 黒と赤の装備品が強い(特に黒)
- 除去カード最強色であり、ボム級クリーチャーに対処しやすい
- 赤黒のテーマである「宝物トークン」により、マナ加速した盤面制圧が可能
- 赤黒のテーマである「宝物トークン」により、多色、他色のボムを容易にタッチ可能
- 赤黒のテーマである「宝物トークン」により、土地事故を軽減できる
黒と赤のコモンカード同士のシナジーが強力
すでに経験のある方も多いと思いますが、「 忠誠の代価 + 生贄カード(主に墓所のグール)」のコンボが120点レベルで強力です。このコンボは、構築でもよく見かける動きです。もちろん、この「コントロールを奪取して生贄にする」という動きは、他のカードセットでも時々あるもので、その際も十分強いのですが、フォーゴトンレルム環境には遠く及びません。理由としては次のようなことがあります。
- 墓所のグールにより、マナ不要で生贄が可能な点。これにより、最低3マナでコンボが成立します。最速で3T目から可能です。
- 環境に「アタック宣言時」や「戦闘ダメージを与えた場合」に、アドバンテージをもたらすクリーチャーが多く、コントロール奪取の恩恵が大きいこと。
- ボムレア級のクリーチャーが多く、除去カードの点数が高いこと。
完成度の高い黒赤デッキでは、このコンボが頻繁に繰り出されます。そしてやられる側の対策としては、対確定除去のカードと同じ対策が必要となり、それは呪禁以外にほとんど有効な対抗策がありません。プレイする側はアド損する可能性がほぼない、という点も非常に強いです。
黒と赤の低マナクリーチャーが非常に優秀
除去カードが優秀な黒赤は、通常は低マナ帯のコモンクリーチャーが特に弱めな傾向があります。特に2マナのクリーチャーが弱めで、赤の3マナもアタックが高いだけ、みたいな特徴があります。しかしフォーゴトンレルムについてはむしろ黒と赤の低マナ帯は強い方です。そのため、「序盤に優秀な低マナクリーチャーを展開して、あとは装備品をおいたり、除去カードを連打する」動きだけでも普通に勝てます。前述した「忠誠の代価 + 生贄」コンボの存在もあり、対黒赤ミラーの対策としても高コストのクリーチャーはあまり採用したくありません。そのため、黒赤デッキ構築の際には優秀な低マナ域をかき集め、後半は装備品や起動能力でマナを使う動きの方が安定します。
赤のアーティファクト破壊カードが、環境的に強い
環境三行解説にも記載した通り、装備品(アーティファクト)が非常に強い環境です。そして、黒と赤の装備品もかなり強いものが揃っています。対黒赤のミラーとしても、他のアーキタイプへの対策としても、勝率を上げたいならアーティファクトへの対策は必要です。赤には略取するバーバリアンという非常に優秀なアーティファクト破壊持ちクリーチャーがいるため、これを必ず採用しておきましょう。このカード、場合によっては宝物を出してマナ加速や、土地事故への対応もでき、仮に相手にアーティファクトが無かったとしても十分な動きをするカードになっています。
この環境には、保有の鞄、ダンジョンの地図、50フィートのロープなど、普段なら割と使えそうなアーティファクトも多いのですが、略取するバーバリアンの存在のために簡単にアド損する危険性を備えており、可能ならデッキにあまり入れたくないカードになっています。アーティファクトクリーチャーも使いにくい環境と言えますね。
黒赤への対応策はあるか?
…結論として、残念ながら黒赤に対してこれといった明確な対応策やメタを張ることはできません。
強いて言えば、黒赤はエンチャントに対応できるカードがほぼ存在しないため、クラスカードや、レアの強力なエンチャントカードを押し付けることはとても有効です。エンチャント対策となり得る悪意のビホルダーは、黒赤ミラーであまり強くない点から、黒赤デッキへの採用率はそこまで高くありません。
また、墓所のグールが場にいなければ生贄コンボ成立が難しくなるため、予め除去しておくか、忠誠の代価に対応してグールを除去する、などで対応すると良いでしょう(しかし、2マナのコモンカード相手に除去を使わないといけない、ということです…)。少し弱気な対策ではありますが、予備の短剣は墓所のグールの除去として機能しやすいでしょう(相手のグールが生贄にできるような、別の不要クリーチャーがいない前提ですが…)。
白赤:ボロス
フォーゴトン・レルム探訪で分かりやすいアーキタイプの1つが、白赤のボロスです。「装備品」や、「アーティファクト」を参照するカードとともに、装備品を駆使しながら戦うのが基本コンセプトになります。特に、コモン帯としてはドワーフホールドの勇者と、決闘のレイピアの組み合わせはなかなか強力です。タフネスの強化効果を、コンバットトリックとして使える場面があります。とはいえ、この白赤デッキはそこまで装備品のシナジーを強く意識する必要はありません。もちろん、シナジーがあった方が強いですが、シナジーがなくとも1枚1枚のカードの強さで十分に戦うことができます。クリーチャーを出して、装備品出して、装備して、また別のクリーチャーに付け替えて…のような戦略は、いつも通りの戦略です。その上に特定のカードによるシナジーが乗り、さらに強くなる、というイメージです。
多数の装備品を生かすため、クリーチャーの絶対数を確保しよう
装備品を多く確保し、デッキに投入する白赤で陥りやすいアンチパターンの1つが、「装備品ばかりが戦場に残り、装備できるクリーチャーがいなくなってしまう」ということです。これは確かに当然であり、デッキに入れた装備品の分だけ、通常のデッキよりクリーチャーの絶対数は減ってしまいます。これを解消するために、「トークンを複数生成して横に並ぶカード」や、「ドロー効果を持つクリーチャー」を入れることをオススメします。また、相手への妨害効果を持つような、ETB(CIP)能力を持つクリーチャーも有効です。既に仕事を終えたクリーチャーに装備品をつけて強化することで、相手に継続的な有利を取りやすいでしょう。
他に、ゴブリンのモーニングスターはクリーチャーの生成と装備品の確保を同時に行えます。派手なカードではありませんが、2T目から展開可能であり、後半も2マナとして最低限の仕事ができるため、デッキの安定度を増してくれるでしょう。
小型クリーチャーを多めに採用しよう
装備品は言い換えれば「マナコストを払って、装備したクリーチャーのマナレシオ(マナのコスパ)を上げる」効果があると言えます。例えば、+1/+1された場合は、クリーチャーとしては1マナコスト分強化されたような扱いです。多くの場合、序盤から小型クリーチャーを横に展開しながらテンポを取りつつ、中盤後半に装備品を展開し、隙あらば装備コストを払って、小型クリーチャーを強化していく動きが安定しやすいです。もちろん、大型クリーチャーに装備をすれば超強力クリーチャーにはなりますが、大型クリーチャーを唱えるターンと、装備ターンで2ターンを要してしまい、除去された場合に大幅に失速してしまいます。
白緑:セレズニア
フォーゴトン・レルム探訪で分かりやすいアーキタイプの1つが、白緑のセレズニアです。白と緑のテーマに含まれるライフゲインを利用したシナジーのデッキです。主に、 天界のユニコーン と月の語り手、トレラッサーラの2種類のクリーチャーと、ライフゲインを行う諸々のカードを駆使して戦うデッキになります。とはいえ、シナジーの受け先のカードがあまり多くありません。デッキを組む際にはしっかりとシナジーを狙って構築を行いましょう。
ライフゲインシナジーの受け先は、基本的には画像の4枚です。気を付けたい点は、コモンカードが天界のユニコーンの1枚のみ、ということです。他はアンコモン以上のカードになります。
ライフゲインを行うカードと、シナジーを受けるカードのバランスに気をつける
ライフゲインシナジーを受けるカードがあまり多くない一方で、ライフゲイン自体を行うカードは非常に多く存在します。そのため、陥りやすいパターンとして「ライフゲインを行うカードばかりが多く、ライフゲインの恩恵を受けるカードが少ないために、シナジーが発生せず、平凡なデッキになる」ことが挙げられます。ライフゲインだけをひたすら行っても勝負に勝つことはできません。シナジーを発生させる側、受ける側のバランスには十分に注意しましょう。
飛行のカードを忘れずに採用する
「ライフゲインをひたすら行っても勝てない」ことは述べましたが、ライフゲイン自体はリミテッドで強力な効果の一つです。特に、飛行を代表とした回避能力を持つクリーチャーでアタックしながら、自分はライフゲインを行う(+地上を固める)戦略はシンプルに強力です。白緑のデッキでは、地上だけで勝つプランよりも、地上を拮抗させてライフゲインしながら、飛行で勝つプランもあると良いでしょう。
さまざまなカードや、ダンジョンとのシナジーも見逃さないように
これら2枚のカードは、ほぼ白緑デッキ専用のカードと言えるかもしれません。高貴なる行いの書や、インスタントタイミングで回復を行える治癒のポーションは、白緑でこそ利用できる機会が多いでしょう。
結集の策略は、絆魂を付与できる効果があります。これ自体は多くのデッキに採用できるカードですが、絆魂でライフゲインができるため、さらに強力に使える点を覚えておきましょう。月恵みのクレリックも同様に多くのデッキに採用されますが、クレリック・クラスや、ドルイド・クラスを早々に手札に持ってきたい白緑のデッキには特に相性が良いと言えます。
ダンジョンの効果の中にはライフゲイン効果を持つ部屋が存在します。特に、「狂える魔道士の迷宮」では最初の部屋にライフゲイン効果があります。狙って入りたいとは言えませんが、急ぎの場合にはライフゲインを行ってシナジーを誘発させる必要があるでしょう。
青赤:イゼット
フォーゴトン・レルム探訪の新メカニズムであるサイコロ系アーキタイプは、青赤のイゼットです。主に青と赤のカードに存在する「サイコロを振る」メカニズムを利用したシナジーのデッキです。本アーキタイプでは、デヴィルに選ばれし者、ファリダと、フェイワイルドのペテン師の2種類のクリーチャーが主力になります。逆にこの2種のカード無しでは、強力なシナジーを得ることは難しいと言えます。これらのカード無しに青赤を組む場合には、サイコロのシナジーはそこまで意識しなくても良いでしょう。
白緑のセレズニアと少し似ていますが、サイコロシナジーの受け先は、基本的には画像の4枚です。他にもカードはありますが、あまり強いとは言えません。気を付けたい点は、ほとんどがアンコモンという点です。 ただし逆に、これらのカードは「サイコロシナジー無しには仕事しづらいカード」とも言えます。ドラフトでは、青赤のデッキを狙っているプレイヤー以外にとっては点数の低いカードになりやすく、ピックすることは十分に可能でしょう。
サイコロを振るカードと、サイコロシナジーを受けるカードのバランスに気をつける
サイコロシナジーを受けるを十分に確保するのと同様に、当然サイコロを振る側のカードも十分必要です。青赤イゼットのデッキ構築の難しい点として、「サイコロを振る側のカードは、どのデッキでも使いやすい」という点があります。そのため競争率が高く、カードのピックは割と優先して行うほうが無難です。
毎ターンサイコロを振れるカードを入れることでさらに強力に
サイコロのシナジーは1回誘発することが強力な訳ではありません。頻繁にサイコロシナジーを発生させることで強力になります。そして毎ターンシナジーを発生させることができれば、相当に強力です。特に、溜め込むオーガや、森の導き手(緑)などの「攻撃するときにサイコロを振る」カードは非常に使いやすいです。理由は、 デヴィルに選ばれし者、ファリダと、フェイワイルドのペテン師などを出したターンにすぐサイコロを振り、シナジーをすぐ発生させることができるためです。
これらのカード無しには、「サイコロシナジー受けカード → サイコロを振るカード」に唱える順番を守らなければシナジーが発生させられず、デッキの運要素が強くなってしまいます。
総評
これらから感じる方もいるかもしれませんが、強い青赤イゼットのデッキの構築はカード的になかなか難しいです。シナジー受けのカードの少なさ(アンコモンである点も含め)、サイコロを振る系のカードの競争率の高さ(他のデッキにも普通に採用される)が理由です。ドラフトで青赤イゼットをピックするときには、「自分一人だけが青赤」の状況でピックできるようにしたいですね。
点数表で、カード1枚1枚についてもっと知ろう!
本サイトでは、「ドラフト/シールドの点数表」というコンテンツを用意しています!ぜひ次のリンクから確認いただき、活用して頂ければと思います!神話レアからコモンに至るまで、カード1枚1枚ごとの評価点数や、コメントを記載しています。
以下、別ページになります。
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